第二十六回:「ダンジジャーをやっていて大変だったことは?」 |
「今回の質問は、 ダンジジャーをやっていて大変だったことは?という質問です」 |
「大変だったことですか?」 | 「ええ。大変だったことです」 | 「大変だったことか…」 | 「大変だったこと…」 |
「う~ん…大変だったこと… 結構難しいですね…」 |
「そうだな。当時は大変だと思っていた事でも、 意外と忘れていたりするからな」 |
「ふふ。なんでもいいですよ。では、思い出して頂いている間に、 ここにいないメンバーの分を発表しましょうか」 |
「それもそうだな」 | 「ではまず紅輔くん。ダンジジャーになりたての頃、 駒をうまく扱えなくて大変だった、そうです」 |
「あれ?そうでしたっけ?」 | 「案外うまく扱っていたような気がするのだが…」 | 「周りからそう見えていても、 本人は納得いってなかったのではないでしょうか?」 |
「確かに、昔に比べたら今の方が自在に操っているように見えるな」 | 「紅輔のことだ。どこかで隠れて練習していたんだろう」 | 「では次は翠くん。もやもやワルカーを追っていたら、 すごく遠くまできてしまって帰るのが大変だった、そうです」 |
「すごく遠くってどこまで行ってしまったんでしょう?」 | 「その話、聞いたことがあるぞ。 街にいたのに気づいたら山奥だったと言っていたが…」 |
「周りが見えていなかったんだな」 | 「そして黒ノ介くんは、倒しても倒しても湧いてくる もやもやワルカーに苦労させられた、とのことです」 |
「うう…ボクも思い出しました… あの時は本当に大変でした…」 |
「確か…俺たちがダンジジャーになりたての頃だったな。 戦いにも慣れていなかったから大変だった…」 |
「倒し方もいまいちわかりませんでしたからね」 | 「今も明確な倒し方があるわけではないが、 あの頃に比べると、随分戦いにも慣れたものだな」 |
「そうですよね!今ならあの時ほど苦労はしないと思います!」 | 「ですが、油断は禁物ですよ。 さて、残りは僕たちだけですが、孝紫くんは何かありますか?」 |
「俺は…そうだな… 余計に腹が減るようになったな…」 |
「どういうことだ?」 | 「ダンジジャーと野球部で体力の消費量が2倍になったのか、 すぐ腹が減るようになったんだ…」 |
「なるほど、だからいつも何か食べているんですね!」 | 「そういうことだ」 | 「ということは、食費も2倍ですか…確かに大変ですね。 葵くんはどうですか?」 |
「私か?私は…そうだな…初めて紅輔と翠と3人でパトロールに出た時に 2人が突然喧嘩しだして戸惑ったことは覚えている」 |
「お二人って本当によく喧嘩してますね…」 | 「ああ。その日は結局喧嘩をしたまま防衛機関に帰還して、 偉い人に怒られていたな」 |
「簡単に想像できるな」 | 「あの2人はいったいいつになったら仲良く出来るんですかね」 | 「本当にな。今度注意しておかないとな。 で、琥珀はどうなんだ?」 |
「僕は…ダンジジャーになりたてのことですが、 自分が住んでいない地域の土地勘がなくて少々困りましたね」 |
「土地勘ですか…そういえばボクも最初の頃は困った覚えがあります」 | 「それについては全員そうなのではないか?」 | 「ああ。俺も困ったことを覚えている。 なにせ、突然、九州全域の平和を守らないといけなくなったからな」 |
「そうなんですよね。まぁ、今となっては良い思い出ですが」 | 「あの頃があったから今の私たちがいるわけだしな。 最後は…橙矢か」 |
「あ、ボクで最後ですか!ええっと、大変なことかどうかわかりませんが、 同い年のメンバーがいなかったので、最初はとっても不安でした」 |
「そうだな。橙矢は一人だけ学年が違うものな」 | 「はい。でも、皆さんとっても素敵な先輩たちで、 そんな不安もすぐになくなったんですけどね♪」 |
「そうか…それはよかった。 だがな、不安だったのは橙矢だけではないと思うぞ」 |
「えぇ!?そうなんですか?」 | 「それもそうですよね。突然集められたかと思えば、 初対面のメンバー同士で九州の平和を守れ…でしたからね」 |
「今、改めて思うとめちゃくちゃな話だな」 | 「だが、あの時に集められたから今の俺たちがいるわけだしな」 | 「そうですね!出会いに感謝、ですよね!」 | 「これからも大変なことがたくさん起こる予感がしますが、 このメンバーなら乗り越えられると、僕はそう思いますよ」 |
「…それもそうだな」 |
「(最初はあんなに不安だったのに、頼もしい先輩たちに囲まれて、 九州を守ることが出来るなんて夢にも思っていませんでした… よーし、これからも頑張るぞー!)」 |